血糖値を下げるために禁煙

タバコは高血糖のリスクあり

最近は健康ブームもあって、タバコなどの嗜好品は避けられている風潮があります。また、タバコは増税が定期的になされており、社会的にも好ましくない嗜好品として認知されつつあります。タバコが体に悪いのは、そこに含まれる化学物質です。実に4000種類という大量の化学物質が含まれています。化学物質がすべて体に悪いというわけではありませんが、タバコには健康への悪影響がはっきりわかっているものが含まれています。それはニコチン、タール、一酸化炭素です。

タバコの成分

まずニコチンですが、これは劇薬に指定されている物質です。タバコから摂取される量では命に別状はありませんが、経口摂取で数十mgが成人男性の致死量となっているような危険な物質です。タバコの煙から摂取することによる悪影響は、大きいもので血管を収縮させることです。これは単純に血管が詰まりやすくなると考えればいいです。具体的な病名を上げれば、高血圧、心筋梗塞を引き起こす危険因子となっています。加えて、依存性が非常に強いです。

タールについては、発がん物質となっています。煙から摂取することで、特に肺がんや喉頭がん、食道がんなどといった、消化器や呼吸器系のがんを引き起こします。非喫煙者と比べると、発生リスクが数十から数百倍にまで膨れ上がります。一酸化炭素については有毒ガスとして知られています。火事の際に死因にもなる物質です。具体的な悪影響としては、血液の中に含まれるヘモグロビンと結びつきます。ヘモグロビンは酸素を運ぶための物質であり、一酸化炭素に邪魔されることで、体が酸欠状態になってしまいます。

このように、悪影響のある物質が組み合わさり、全体として血管に大きなダメージを与えます。酸欠状態と血管の収縮作用は、高血糖や高血圧に直接影響を与えます。ですから、喫煙者かつ高血糖である人は、禁煙をすることで症状は少なからず改善するでしょう。生活習慣の改善として、運動不足の解消、食生活の改善などと合わせて、禁煙も行うことをおすすめします。